お知らせ

2021.2.10

スノーピーク、シタテル、三越伊勢丹などによる共同プロジェクトが JAXA「宇宙と地上双方の暮らしをアップデートする衣服」開発の審査を通過、 2021年秋より販売開始予定

株式会社スノーピーク(本社:新潟県三条市、代表取締役社長:山井梨沙、証券コード: 7816、以下スノーピーク)と、人・しくみ・テクノロジーで衣服の価値を変えるシタテル株式会社(本社:熊本県熊本市、代表取締役:河野秀和、以下シタテル)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(本社:東京都調布市、理事長:山川宏、以下、JAXA)の「THINK SPACE LIFE」プラットフォーム(※1)にて取り組む「宇宙と地上双方の暮らしをアップデートする衣服」プロジェクトにおいて、シタテル、スノーピーク、株式会社三越伊勢丹(本社:東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:杉江俊彦、以下三越伊勢丹)などによる共同企画を検討し、その検討結果をJAXA「宇宙生活/地上生活に共通する課題テーマ・解決策の募集」に応募したところ、2022年以降に国際宇宙ステーション(ISS)に搭載予定の生活用品候補として選定されました。今後は宇宙船内服として製作を進め、安全性・搭載性などの審査を経て、ISSでの搭載を目指します。なお、完成した衣服は今秋より一般向けの販売も予定しています。

■背景

宇宙空間における衣服は、地上で求められるものとは異なる機能や素材が必要とされることから、その開発にあたっては、従来のアパレル事業者の常識にとらわれない新たな発想が必要となります。そこでシタテルは、自社のネットワークを活用しアパレル業界内外の事業者も結びつけながら、宇宙空間という極限環境に適した新しい衣服を開発する目的で、2020年7月よりJAXAが始動した「THINK SPACE LIFE」プラットフォームにインキュベーションパートナーとして参画。国内初となる「宇宙と地上双方の暮らしをアップデートする衣服」の企画・開発を後押しする取り組みを行ってまいりました。また、スノーピークも「自然指向のライフバリューを提案し実現する」というミッションを掲げ、これまで自然と人々の生活を結びつける人生価値の提案をおこなうなかで、宇宙空間での生活という人々の未来における新たなライフスタイルの創造を実現すべく、本プロジェクトに参画してまいりました。

 

そしてこの度、JAXAが実施した、ISSで使用する宇宙滞在用の生活用品のアイデア募集へ提案をおこなった結果、シタテル、スノーピーク、三越伊勢丹などによる共同企画提案「Earthian Wear」が審査を通過し、ISSに搭載予定の生活用品候補として宇宙空間における衣服の製作へ進むことが決定いたしました。

■共同企画提案「Earthian Wear」の概要

非日常生活である宇宙生活は、制限された空間や環境や限定された物資など、地上での日常生活との乖離に多大なストレスを抱えます。このような過酷な環境下における宇宙飛行士や宇宙旅行者のQOL(Quality of Life)向上を目指し、地上と宇宙空間という場所に依存しないシームレスで快適な状態を体感できる新しいライフスタイルウェアをコンセプトに、「究極のノンストレス・ウェア」の開発を企画提案いたしました。

機能面においては、着心地のよいウエアとして近年人気が高く、且つ生地ロスが発生しにくい無縫製を採用。また、地上の衣服では保湿効果や抗菌防臭効果、伸縮性などの単一的な機能を保持するアイテムが多いなか、その機能を複数組み合わせたマルチ・バイラルな機能を有しております。さらに素材面においても、天然素材を中心に選定しており、最新技術と高いデザイン性を掛け合わせた、ニュースタンダードな衣服の開発をおこない、サスティナブルでストレスフリーな宇宙生活を実現します。

宇宙服の製作の役割として、生産・資材調達・クラウド支援をシタテルが、企画・デザインをスノーピークが、機能性の考案としてスノーピークなどが、小売視点での仕様改善示唆として三越伊勢丹がそれぞれ参画しております。

■今後の展開

試作品を実際の宇宙飛行士が着用し、フィードバックを受けながら、更なる改良を重ねてまいります。完成した宇宙船内服は、安全性・搭載性の観点などの審査を経て、2022年以降にISSでの搭載を目指しております。また今後一般向けの販売も予定しています。

■シタテル株式会社 代表取締役/CEO 河野秀和 コメント

この度、日本の未来を担う新しい挑戦を、JAXA社ほか、各業界における最先端企業のみなさまと共同プロジェクトを発足し「宇宙と地上双方の暮らしをアップデートする衣服」を開発する運びとなり大変光栄に思っております。昨年は、世界で初めて民間宇宙船の打ち上げに成功するなど事業の観点でも新たな時代へと突入し、宇宙への関心が高まっております。

本プロジェクトでの衣服づくりの知見が、人々の新たなライフスタイルにおいて、日常的な衣服にも活用されます。

また、この「Earthian Wear」は、人類が新たなステージに進むためのプロローグとなる衣服のプロジェクトであり、閉塞感漂う世の中を、企業が、そして世界が一丸となり、未来に希望を見出して行きたいという想いも込められています。宇宙がより身近で親しみのある場所になることを期待し、サスティナブルなサプライチェーン改革も含め、業界初となる「宇宙空間における衣服」の開発に取り組んでまいります。

※1 「THINK SPACE LIFE」プラットフォーム
JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)の一環で取り組む、宇宙生活のインサイトから宇宙と地上の生活のアップデートを目指すプラットフォーム。日本人宇宙飛行士の宇宙滞在経験に基づく宇宙滞在ストーリーを公開した。

シタテル株式会社

衣服およびライフスタイル製品生産のプラットフォーム事業などを提供。シタテルでは、生活者のライフスタイルの急速な変化に伴う課題に対し、衣服を中心に「ひと・しくみ・テクノロジー」により形成された新しいプラットフォームを構築。サプライチェーンに関わる全ての人々が場所に依存することなく、円滑にコミュニケーションを取り、スムーズに事業を行える環境を提供。プラットフォームを通じてこれまで極めて閉鎖的だった業界をオープンにすることを掲げている。現在国内を中心とした約1,200社の縫製工場・生地メーカー等と連携、約20,000社のブランドや企業が登録している。(2020年12月1日現在)

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