【コラム】from STAFF屋内でもテントで仕事。

Prologue

自然を感じながら人と人がつながるキャンプの効果を、ビジネスに。スノーピークビジネスソリューションズが提案する「キャンピングオフィス」は加速する技術革新を背景に、人間らしい働き方や生産性の向上を模索する企業から注目を集めています。

この新しいコンセプトを生み出した代表の村瀬は、もともとIT企業の経営者。その発想の原点、そしてスノーピークとタッグを組むに至った経緯、アウトドアギアを取り入れた室内空間の演出、研修で得られる効果などをご紹介します。<全5話>

【INDEX】
 1. 屋内でもテントで仕事。
 2. 働く場所が「発想」を変える。
 3. 焚火が「チームの絆」を強くする。
 4. 人間らしい働き方が企業を救う。(前編)
 5. 人間らしい働き方が企業を救う。(後編)

社員がいきいきと働ける環境をつくるために。

「働き方改革」が提唱されて以来、多くの企業で労働環境の変革が急速に進んでいます。社員一人ひとりがクリエイティブに働くことができるよう環境を整えたいという会社も増えていますが、オフィス家具の搬入搬出やスペースの改装など、それなりのコストが掛かることをはじめ、さまざまな課題があり、二の足を踏む企業も少なくありません。

せっかく社内に専用スペースがあっても有効活用されていないケースもあります。ある大手広告代理店では、執務室とは別の場所に椅子や机が置かれた広い空間や個室ブースがあり、商談や社員同士のコミュニケーションの場として開放しているのに、ほとんど使われていなかったのです。

整然としてはいるものの、どこか無機質で人が集まりにくい雰囲気があったのかもしれません。

開放的なテントの中のミーティングでは、自然と笑顔がこぼれる。

屋内のアウトドア空間で実現する、フレキシブルな働き方。

そこで我々は、実証実験をしてみることにしました。その空間の半分を、期間限定でアウトドア仕様にガラリと変えてみたのです。

人工芝を敷き、テントを建て、アウトドアチェアや焚火台も設置。植栽や自然音も入れ、それまでとは見違えるような空間に設えました。

最初は、皆さん「なにこれ!?」という反応でしたが、狙いどおり徐々に人が集まり始めました。テントの中でにぎやかに会議をしたり、焚火台を囲んで話し合ったり、パソコンを持ってきて資料作りをしたり、お客さんと商談したり。

利用者からは「精神的にリラックスする」「打ち合わせが盛り上がる」という声も聞かれ、結果的に大好評をいただきました。

折り畳んで好きな場所に運べるチェア。キャンプギアは、コンパクトになるのも利点。

普段使いはもちろん、災害時にも役立つキャンプギア。

アウトドア仕様のオフィスには、もちろん高価で重厚なオフィス家具ではなく、持ち運びや収納に長けたキャンプギアを採用。それが思わぬ形で役立つ出来事もありました。

我々は「Camping Office osoto」という室内型キャンピングオフィスのコワーキングスペース​を全国のパートナー企業とともに展開していますが、2020年7月に熊本県で発生した豪雨の際、人吉市にある「Camping Office osoto Hitoyoshi」で使用していたチェアやテントを、水害に遭ってオフィス家具が使えなくなった人吉市の庁舎に運び込み、一時的に活用してもらったのです。

屋内でも屋外でも、もちろん防災時にも使える利便性。キャンプギアならではの魅力がクローズアップされた場面でした。

日頃のコミュニケーションが生産性の向上につながる。

いい雰囲気のオフィスで築かれる、いい関係性。

新型コロナウィルスの影響で外出自粛が続いた時期、「ベランダに植物を置いてみた」とか「キャンプに行ってみた」という人が増えました。

長く部屋に閉じ込められていると自然を取り入れたくなるし、外に出たくなる。人間にはそういう欲求があるんだなと感じます。オフィスの中にアウトドアの要素を入れるだけで、社員の集中力やリラックス効果は向上し、会議が楽しく進みます。自然が嫌いな人なんて、ほとんどいないということでしょう。

データによると、コロナ禍でリモート勤務になってから社員同士のコミュニケーション量が減り、不安を感じている人ほど業務効率が低下する傾向にあることがわかっています。

テレワークが当たり前になった今だからこそ、社員が顔を合わせるオフィスは良好なコミュニケーションを築ける空間であってほしいもの。

スノーピークがキャンプを通じて提唱する「人間性の回復」という使命は、オフィスにも欠かせないものになっていると考えています。