【生産者】From PARTNERシェフ絶賛!白馬のアスパラ。

Prologue

「白馬に、とびきり美味しいアスパラがあるんですよ!」Restaurant雪峰の関シェフが絶賛するのが、白馬村でアスパラをつくられている「倉リ農園」さん。体験型複合施設スノーピークランドステーション白馬の週末マルシェではおなじみの出店者さんでもあります。未経験で就農し、3年目。さまざまな困難を乗り越えながら無化学農薬・無化学肥料での栽培にこだわる、その想いを伺いました。

2012年、ウユニ塩湖にて。タンデム自転車で世界を旅する中で、豊かな自然と食べ物の大切さを感じたそう。

世界各国を旅した後に、都会を離れて白馬村へ移住。

2019年に白馬村で新規就農した倉リ農園の澤西洋和さん・知美さん夫婦。

「結婚してから夫婦で世界各地を旅していたんですが、その後、それまで住んでいた大阪を離れて田舎暮らしをしたいね、と夫婦で話していました。いくつかの候補地の中から長野県の安曇野市を選び引っ越したんです。」と洋和さん。

その後、理想的な古民家を白馬村で見つけ2015年に購入。2017年に安曇野市から白馬村へと移り住みました。

「農地付きの古民家で、役場の方に『新規就農のプログラムがあるので受けてみませんか?』と誘われたのが農業を始めるきっかけでした。」

出典:白馬オーガニックマーケット
「倉リ(くらり)」とは白馬に来て生まれた息子さんの名前の「創」をもじったもの。

化学農薬・化学肥料を使わず、力強いアスパラを栽培。

「研修先は慣行農法を行う農家でしたが、一番農薬に触れるのは農家自身であることを知りました。自分でやるなら化学農薬を使わずにやってみたい。息子が生まれたばかりで、農薬に触れさせたくないという思いもありましたね。」

倉リ農園で栽培している主要な作物はアスパラで、5月から9月にかけて収穫を行います。

「化学農薬・化学肥料に頼らない野菜は、『自分を守らなければ!』となるようで、力強さを感じます。人間に例えるとわんぱくな子どもみたいな感じでしょうか。

シェフの関さんが『すごい美味しい』と言ってくれたアスパラは、実は実験的に肥料を与えずに育てたもの。一般的にアスパラは『畑の豚』と言われるくらい多くの肥料を必要とする作物ですが、肥料を与えないほうが、量は多くとれないけど美味しかったり、病気にならなかったりするんです。」

さまざまな苦難を乗り越える。それが農業の醍醐味。

もちろん、化学農薬を使わない農業は苦労も多い。

「もともと乾燥地帯の野菜であるアスパラは、雨に当たると病気になりやすいんですが、僕が使っている自然由来の農薬は化学農薬と比べて効き目が弱いんです。病気になったアスパラは取り除くしかありません。」
 
アスパラづくりは思い通りにならないことが多く、想像の斜め上をいく試練の連続だといいます。
 
「そんな問題を乗り越えた時に、達成感が得られます。」

澤西さんは、村内のオーガニックや無農薬・自然栽培の農家たちが集う「つながり市場」のひとりとして週末マルシェに出店。写真左がRestaurant雪峰の関シェフ。

顔を合わせて、想いを伝え、納得して買ってもらえる喜び。

倉リ農園のアスパラは地元のスーパーなどに並ぶほか、ランドステーション白馬で行われる週末マルシェや、白馬オーガニックマーケットで販売しています。
 
「週末マルシェでは、店頭に置くだけでは伝えられないこだわりをお伝えできるし、値段が高くなってしまう理由も説明ができます。徐々に地元のリピーターさんも増えてきました。」

洋和さんのおすすめの食べ方は、シンプルに塩で炒めること。冬の間に栄養を蓄えた春のアスパラが特に美味しいのだとか。

マルシェでは根元の白い部分を切らずに販売しており、その堅い部分をだしに使うと美味しいスープが作れるのだとか。そんなアイデアを教えてもらえるのも、マルシェの魅力です。洋和さんと知美さんが世界を旅した後にたどり着いた白馬村。北アルプスの雄大な景色を望む土地で、無化学農薬・無化学肥料で行うアスパラづくりの挑戦は続きます。

Epilogue

いかがでしたでしょうか。スノーピークランドステーション白馬では、毎週土曜に週末マルシェを開催(冬季を除く)。農産物、加工食品、クラフト、アート、ワークショップなど信州で生み出された品々が並びます。地元の生産者と訪れた人の交流が生まれる場所。ぜひ、お越しください。