【コラム】 from STAFF愛着図鑑 vol.7

【愛用歴 7年】
焚火台L

焚火台は、スノーピークに入社したときから「いつか購入したい」と思っていた憧れのギアでした。息子の誕生をきっかけに「買うなら今だ!」と決心し、購入。この焚火台を子どもと一緒に成長させることが、私の楽しみの一つになっています。
 
焚火台の魅力は、耐久性とシンプルイズベストなところ。ここまで使い方がシンプルなものは他にありません。がしがし使い込んで、味が出てくるのを楽しんでいます。

私にとって焚火は、キャンプの大きな目的の一つです。キャンプ場に着いて、ある程度設営が整ったら、明るいうちから焚火を始めます。好みのクラフトビールを飲みながら、焚火越しに夕暮れ時の景色や、子どもと妻が遊んでいるのを眺めている時間は、最高に幸せです。

薪が燃えきってキラキラ輝き出したら、大好きな熾火タイムの始まり。この時間が特に好きで、ついニヤニヤしてしまいます(笑)。火吹き棒で空気を入れて火力を出し、ショベルでいじくるのも楽しい。家族が寝静まった後に始まる、一人だけの特別な時間です。

物心ついたときから焚火台が身近にある息子は、焚火が大好き。3歳くらいから焚火を見て喜ぶようになり、小学2年生になった今では、自分で火かき棒や火吹き棒を使って、ずっと遊んでいます。

息子には焚火を通じて正しく火を扱えるようになってほしくて、道具の使い方や焚火の仕方も教えています。焚火の煙で目が痛くなったときに「風の方向を読んで、風上に立ってやるんだよ」と教えてあげたので、最近は「風を読んで火を操りたい!」と目を輝かせながら意気込んでいます(笑)。もう少し大きくなったら、ナイフを使ったフェザースティック作りも教えてあげようと考えています。

この焚火台で親父と焚火を囲んだこともあります。それは数年前、両親も交えて親子三世代でスノーピークおち仁淀川へキャンプに行ったときのこと。初めて親父とふたりで焚火を囲んで酒を飲みました。それまでは話したことのなかった、お互いの仕事の話ができたのもいい思い出です。焚火を囲むだけで、いつもは話しにくいことも自然と話せてしまう。それ以来、親父とはときどき一緒に焚火を楽しんでいます。
 
実は「孫と一緒にこの焚火台を使うこと」が、購入した当初からの夢です。20年、30年後に、一緒にキャンプをした日々を息子が思い出してくれて、孫を連れてキャンプで一緒に焚火を囲めたら……。とても頑丈な焚火台だから、きっとそれが叶うと信じています。

私が死ぬときには息子に譲ってあげようと思いますが、それまでは誰にも渡しません(笑)。この焚火台にこれからどんな思い出を刻んでいけるのか。とても楽しみです。

Epilogue

今回の「愛着図鑑」は、いかがでしたでしょうか。長く使ってきた道具とあなたが織りなす時間は、どんなに優れた新製品を買っても手に入ることはなくて、その時間を、人は「愛着」と呼ぶのだと思います。

新潟・福岡にあるアフターサービスルームには、今日も遠方から修理の必要な道具たちが届きます。壊れたら捨てるのではなく、大事になおしてまた使って欲しい。そんな想いを込めて今日も丁寧に修理にあたっています。もしも、道具が壊れたらいつでも私たちスノーピークにお送りください。想いを込めて修理し、皆さまにお戻しいたします。

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