【コラム】 from STAFF愛着図鑑 vol.27

【愛用歴8年】
焚火ベスト

いい感じにくたびれてきた焚火ベストは、僕が入社した2017年に購入したものです。

焚火ベストは、2016年の秋冬シーズンに初めて発売されました。キャンプや焚火用のベストは今でこそ広く浸透していますが、当時のファッションシーンにはまだ存在していませんでした。そんな新しいカテゴリーを切り拓いたのがスノーピークなんですよ。

初めて見たときはすごく新鮮で、周りのスタッフが「きっと、これからうちのアイコンになるアイテムだよ」と話していたので興味を持ちました。キャンプシーンを想定しても使いやすく、ファッションアイテムとして見てもかっこいいなと思って購入したんです。

ブラックだけどネイビーっぽい色味もお気に入りです。普段は上下黒のコーディネートが多いので、変化を付けるのにも重宝しています。

実際に着てみると、左右のフロントポケットがとても便利なんです。マチがあるので立体的なものを入れやすく、物の出し入れもスムーズ。

フラップはあえて中に入れるのが僕のスタイルです。こうするとほんのりミリタリーな雰囲気が出て、いい感じなんですよね。マジックテープがコーディネート全体のアクセントにもなる。そんなふうに、自分なりにアレンジできるおもしろさも、このベストの魅力だと思います。

背面のポケットも、30cmのペグが余裕で入る大容量で、キャンプの設営時にはかなり役立ちます。10本くらいなら重さを気にすることなく入れられて、ペグケースとの間を行ったり来たりせずに動けます。肩ベルトをゆったりめに調整すればアウターの上からも着られるので、季節を問わず活躍します。

購入してから4年ほど経ち、ワードローブの定番としてすっかり馴染んだ頃、背面ポケットにペイントを加えました。手がけてくださったのは、アーティストのOKI KENICHIさんです。

以前、勤務していた店舗でOKIさんによるライブペイティングのイベントを開催した際に、せっかくの機会なので僕の焚火ベストにもグラフィックを描いていただきました。

「Snow Peak」と太く描かれた文字の下に、細く添えられた「人生に、野遊びを。」。このカスタマイズによって、ベストへの愛着がいっそう深まりました。

購入以来、一度もクローゼットに眠らせたことがなく、定期的に着続けてきました。最近はポケット周りのスレが目立ってきましたが、そんな経年変化も「いい味が出てきたな」と、うれしく感じています。いつか穴が開いたら、自分で縫って補修しようと、今から楽しみにしているんです。

入社してすぐに購入したので、僕にとっては焚火ベストの愛用歴=社歴。仕事でもプライベートでも着てきたからこそ、この8年間の思い出が凝縮されています。

人生に寄り添ってくれる、スノーピークらしい一着。これからも自分らしくアップデートしながら、長く着続けていきたいですね。

Epilogue

いかがでしたでしょうか。長く使ってきた道具とあなたが織りなす時間は、どんなに優れた新製品を買っても手に入ることはありません。その時間を、人は「愛着」と呼ぶのだと思います。

新潟・福岡にあるアフターサービスルームには、今日も遠方から修理の必要な道具たちが届きます。壊れたら捨てるのではなく、大事になおしてまた使ってほしい。そんな想いを込めて今日も丁寧に修理にあたっています。

もしも、道具が壊れたらいつでも私たちスノーピークにお送りください。想いを込めて修理し、皆さまにお戻しいたします。