【コラム】from STAFF休日は「父ちゃんの料理」を。

Prologue

社員である前に、キャンパーであれ。日本をはじめ、世界中のスノーピークのスタッフは、それぞれの「野遊び心」を開放して、自然の中でも、くらしの中でも、全力で野遊びを楽しんでいます。

今回登場するのは、店舗業務に携わる服部です。代々、日本料理店を営む家に生まれ、元料理人というユニークな経歴を持つ服部。普段の食生活ではもちろん、キャンプでも旬の地場食材を取り入れた和食を好んで作るのだとか。食を大切にする服部ならではの野遊びのスタイル。ぜひ参考にしてみてくださいね。

料理人の世界からアウトドアの世界へ。

私の実家は、家族経営の日本料理屋。僕も含め、家族全員調理師免許を持っています。父母兄夫婦、じいちゃん、ばあちゃん、姉。姉も今は全く別の仕事をしていますが、みんな料理好きです。

そんな家庭で育ったので、スノーピークに入る前は10年以上、料理の世界にいました。料理人時代は朝の5、6時から仕込みを始めて、仕出し弁当を作り、ランチ営業をして、夕方の仕出しの仕込み、夜の営業、翌日の仕込み…。とにかく忙しくて、家に帰るのは日付が変わるころ。あまり家にいないことから、当時は家族とのすれ違いが多くありました。

今では朝の見送りをして、子どもが寝る前には帰ってきます。参観日や親子遠足といった学校行事にも極力休みを合わせて参加します。学校行事のお弁当には、僕の作っただし巻き卵を入れるのが定番。スノーピークに入社して、家族との時間を取り戻せたことは大きな変化です。

「キャンプで和食」が、我が家流。

キャンプといえば、和より洋のおしゃれな料理を作ることが多いかと思いますが、我が家は本当にシンプルな和食。和食は体の負担になりにくいので、翌日に胃がもたれることもなく、おすすめです。

テントを設営して、設えをつくったら、まずはクラシックケトルにだしパックを入れてだしを取る。だし巻き卵、鍋、そうめん、うどん…だしはいろいろ使えるからとにかく便利。だしさえあれば何でもできます。だから、我が家ではクラシックケトルはだし専用。食事づくりの最初にだしやスープを取るという作業は、料理人時代から変わっていません(笑)。
 
キャンプに出掛けるときは「今日は何食べる?」と奥さんと献立を相談し、買い出しをするのも楽しいひととき。キャンプ場に到着する前に道の駅や直売所に寄って、その土地の旬のものを購入します。地元のおばちゃんに美味しい食べ方を教えてもらうことも。積極的に絡んでいきます。
 
その土地でできた野菜を使って、その土地で料理して食べるキャンプ飯は、食べることを通じてその土地の豊かな自然や食文化に触れることができます。

料理を仕込んでおけば、さらにキャンプを楽しめる。

奥さんには毎日料理を作ってもらっているので、休日やキャンプでは僕が料理担当です。

我が家の子どもたちは大のご飯好き。キャンプでもご飯を炊きますが、あらかじめ家で仕込んでおけば、キャンプ場では火にかけるだけで済むので簡単です。炊き込みご飯をするときは野菜などの具材を切って、ジップロックで水止めして持っていきます。Home & Campクッカーは、お米と材料を入れて、さらに水を張って持ち運べるので、とても重宝しています。キャンプで食べるメニューが決まっている場合は、ほとんどの仕込みを済ませて持っていきます。
  
よく使うのは、野宴鍋とヤエンクッカー1500。スタッキングできるから、持ち運びもしやすいです。料理をする上で使い心地、使いやすさはすごく大事にしています。

食材から作り、子どもたちの食育につなぐ。

自分で育てた食材を使うことも料理の楽しみの一つ。自宅脇で小さな畑をやっていて、いくつかの野菜を育てています。奥さんも野菜作りが好きで、夫婦共通の趣味です。和食中心の我が家でありながら、夫婦そろってパクチー好きなので、パクチーの栽培は毎年の定番。

子どもたちは、「ちょっと摘んできて」って頼めば率先して取ってきてくれますし、野菜の成長を見ては日々喜んでいます。収穫するときは大喜び。子育てにはいい環境をつくれているかなと思います。

一歩外に出れば自然が豊かで、春になれば、岩手でもそこらじゅうで山菜が採れます。秋にはタケノコや栗、キノコ…など、季節ごとに旬の食材が手軽に楽しめます。自宅でも、キャンプでも、子どもたちに食の魅力、自然の大切さを伝えていけたらと思っています。