【65周年企画】vol.1 from STAFF垣根のない関係。

Prologue

ユーザーとキャンパーとしてつながるスノーピークのスタッフ。だからこそ、プライベートで一緒にキャンプに出かけることも、珍しいことではありません。

創業65周年記念企画として、キャンプを通じて生まれた、肩書きを越えた温かなつながりをシリーズでご紹介します。

今回登場するのは、店舗業務に携わる渡辺。キャンプや釣りの仲間でもあるユーザーの田辺さんと一緒にキャンプをしながら、二人の関係性やスノーピーク入社のきっかけについて話を聞きました。

◇好きなことを仕事に。

10年以上愛用しているトレック900。もちろん今でも現役。

渡辺:
「幼い頃から両親とキャンプに出かけ、高校の夏休みには友達と長瀞で野営をしたり、自然が身近な環境で育ちました。大学時代には、本土最南端の鹿児島の佐多岬から北海道最北の地・宗谷岬を目指す日本縦断の自転車旅を決行。自然や風を感じながら走るのがとにかく気持ちよくて、自転車に夢中になりました。

その旅のために購入したのが『トレック900』。僕にとって初めてのスノーピーク製品です。当時はレトルトカレーやパックご飯を温めたり、パスタを茹でたりと簡単な自炊しかしませんでしたが、今でもキャンプで愛用し続けています」

2011年、約3,700kmの旅路を自転車で走破。40日間のうち35泊はテント泊。

「充実の旅を終えたころ、同級生たちは就職先がすでに決まり始めていました。『興味のない仕事はしたくない』という自分なりの思いがあり、スノーピークの門を叩きました。

当時、新卒採用は行っていなかったのですが、アルバイトでもいいという覚悟で思い切って応募。縁あって採用していただいたのが、もう10年以上前のことになります」

◇いつしか壁はなくなって。

田辺さんとのキャンプは半年ぶり。スノーピーク白河高原にて。

渡辺:
「入社後、先輩たちがユーザーさんとキャンプに行ったり、プライベートでつながっている様子を見て、『そんなことしてもいいんだ!』って最初は驚きましたね。そんな僕も、自分が接客したユーザーさんとごく自然にキャンプに行くようになりました。

同僚の多い直営店から初めてSnow Peak Storeに異動したときは、一人の寂しさを紛らわすかのように、ほぼ毎週末ユーザーさんとキャンプ。土曜の夜は退勤後にキャンプ中のユーザーさんに合流して一晩を過ごし、翌朝はキャンプ場から出勤していました」

2021年春、思い出のブリキャンプ。写真右が田辺さん。

「今回キャンプにお誘いした田辺さんと出会ったのは、4年前。僕が二子玉川店にいた時ですね。初めて一緒にキャンプをしたのは2020年の夏。彼に得意の釣りを教えてもらおうと、スタッフ数名で一緒に静岡の沼津で釣りキャンプをしました。以来、彼は僕の釣り仲間でもあります。

田辺さんとのキャンプで思い出深いのは、ふもとっぱらでの『ブリキャンプ』。10kgのブリをまるごと捌いて、ブリしゃぶ、かま焼き、あら汁などを作ってみんなで堪能しました。そのときにすごく盛り上がって、その後、お互いの奥さんも連れて夫婦同士でキャンプするようにもなり、ある月には3週連続で一緒にキャンプをしたこともありました。

田辺さんは僕より2歳年上なのですが、今では人生相談もするし、友だち感覚でお付き合いさせていただいています」

◇キャンプは“共同生活”。

料理は田辺さんまかせだが、唯一チーズの燻製は渡辺が担当。ブロックのまま燻すのがこだわり。

渡辺:
「田辺さんとのキャンプでは、だいたい僕がテーマや場所を決めます。テーマはピザキャンプとか、食に走ることが多いですね。彼の作る料理がおいしいので、過去に作ってもらった料理の中から、僕がメニューを選んでリクエストします。完全に胃袋を掴まれていますね(笑)。

朝ごはんは、炊き立てのご飯とみそ汁、炭火で焼いた鮭など、和定食が定番。田辺さんはご飯にこだわりがあって、朝から炭火で魚を焼くのもちょっと面倒なんだけど、でもすごくおいしいから毎回やるんですよ。キャンプ場に行く道中の道の駅で、ご飯に合うご当地食材を探すのが僕らの楽しみなんです」

この日の昼食は、炊き立てご飯と豚汁、円盤餃子。

「どうしてこんなに仲良くなったか、自分でも不思議ですけどね。一緒にごはんを作って食べて、寝て、起きて…、キャンプって一緒に暮らしているのと同じような感じですよね。だからこそ、距離が一気に縮まるのかな。

それに田辺さんは楽しいことが好きで、人を喜ばせたいっていう気持ちが大きい人。だから一緒にいて楽しいんです。

これからも友人として仲良くさせていただいて、キャンプを通じて田辺さんご夫婦の人生がより豊かになれば、僕もうれしいです」

Epilogue

いかがでしたでしょうか。自然と人、人と人をつなげてくれるキャンプ。その力によって生まれた、ユーザーとスタッフの深い絆があるからこそ、スノーピークはコミュニティブランドとして今日まで歩み続けることができました。
  
今後もユーザーとスタッフのエピソードをご紹介してまいります。どうぞお楽しみに。

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