【私と*】from USER夫婦ふたり、自然のままに。

Prologue

日本、そして世界に広がるスノーピークユーザーの皆さんは、どんなきっかけで、どんなふうにキャンプを楽しんでいるんだろう?

そこにはきっと、100人100通りのストーリーがあるはず。好奇心に誘われるまま、ユーザーさんの元を訪ねました。

今回取材させていただいたのは、キャンプ歴は10年以上になるという、福岡県にお住まいの廣渡浩一さん・真美さんご夫妻です。

◇“人間性の回復”を感じたとき

浩一さん:僕らはもともとロードバイクが趣味で、各地方の自転車イベントに参加するときに宿代を安く済ませたいなと思って、キャンプを始めたんです。

真美さん:初めは快適性よりも目的重視で、寝るだけの小さな登山用テントを使っていましたね。でもイベントで160kmくらい走った後に、テントを建ててキャンプをするのは体力的に大変で(笑)、別々でやるようになりました。

浩一さん:スノーピークが他社と違うなと思ったのは、2ルームシェルターに出会ったときですね。

あんなに広いリビングと寝室があるようなテントって、それまでの僕のキャンプのイメージにはなくて。最初に「トルテュ ライト」*を買って、そこから徐々にスノーピークのスタイルにハマっていきました。

*2014年発売の2ルームシェルター。現在は廃盤。

真美さん:Snow Peak Wayに参加して他のユーザーさんと知り合い、刺激を受けて、いろんなギアを使ってみたくなりましたね。一時期は背伸びして(笑)、いろいろ購入しました。

当時を振り返る浩一さん。

浩一さん:そんななかで僕が体調を崩して、夜眠れなくなっちゃったんです。病院に行っても原因が分からず、治すすべもなく、2~3年ほどキツい時期がありました。
  
真美さん:病院をいくつも回って治せる方法を模索するんだけどうまくいかなくて、かなり追い込まれましたね…。

浩一さん:でも、キャンプでは、なぜかぐっすり眠れるんです。暗くなれば眠くなるし、夜中に変に目覚めることもなく、空が明るくなると自然と起きられる。

2泊、3泊と連泊するほど体のリズムが整うのが分かって、スノーピークのいう「人間性の回復」って、こういうことなのかって実感したんですよ。

真美さん:キャンプだといろんな″情報”に触れずに時間を過ごせるから、それが良かったのかもしれないなぁと、今となっては思いますね。

浩一さん:その後、ようやく病名が分かって治療ができました。それからは、疲れた時にはリフレッシュするためにキャンプに出掛けます。

使いやすくて、ある程度コンパクトになるギアだけを持って、二人でちょうどいいサイズ感で楽しむようになりました。

◇スノーピークで初めて買ったのは…

紙袋を活用したティッシュケース(写真左)は、真美さんの手作り。

浩一さん:実は、初めてスノーピークで買ったのはアパレルなんです。太宰府の直営店に始めて行ったときに、店頭で出会った1着の“つなぎ”に衝撃を受けました。

「キャンプのメーカーなのに、こんなカッコいい服があるんだ!」って。今でこそキャンプ用のおしゃれな服が普及しているけど、当時は驚きでしたね。

ギアを買いに行ったはずなのに、そのつなぎを二人で1着ずつ買って帰りました(笑)。2014年頃だったかな。

真美さん:こんな服を着てキャンプしたらカッコいいだろうなって。実は私が今日着ているのが、そのつなぎです。
 
浩一さん:おしゃれすると気分が上がるじゃないですか。キャンプでもまさにそうで、今や、僕たちにとってはスノーピークアパレルがキャンプに行くための正装になっています。

ポイントギフトの「トートバッグPro.」を「ガビングフレーム」用にリメイク。真美さんのアイデアとセンスが光る。

真美さん:スノーピークアパレルはデザインや機能ももちろん気に入っているけど、私は環境に配慮した取り組みにも共感しているんです。

特にアップサイクルコットンプロジェクトの「天然素材を再利用する」っていう発想には、心を奪われました。

ポリエステルなどの化学繊維は、人が作ったものだから手を加えれば再生しやすいんです。でも、天然繊維では今までどのメーカーも実現してこなかった。

それを可能にしたスノーピークの素材開発力って、本当にすごいと思います。次はどんな服を作るのかなって、毎シーズン楽しみにしています。

◇周りのテントが次々に飛ばされて…

簡単な料理と「いつもよりいいお酒」を嗜むのが、キャンプの楽しみ。

真美さん:キャンプって、災害時の備えとしても安心感がありますね。電気・ガスが止まったり、世の中で何か起きても、ある程度は対応できるだろうなと。

浩一さん:もし家が壊れても、テントがあるしね。特にスノーピークは丈夫ですし。

何年か前に大分県のくじゅうでキャンプした時、急に天候が変わって嵐になったんですよ。そのときは「ランドステーション」を張っていたんですが、周りのテントがバタバタと吹き飛ばされている時にも、うちのは大丈夫でした。

真美さん:雨風が落ち着いてから外に出てみたら、周りはほとんど壊れていて、もう本当にびっくりして! あの時は、スノーピークってリアルに“検証済み”なんだなって感じました。

「HDタープ ヘキサエヴォ Pro.アイボリー」に合わせたのは、2022年雪峰祭春限定アイテムの「タープ エクステンション テント4 アイボリー」。

浩一さん:実際にそんな体験をしているから安心感があるし、周りの人にも「スノーピークは頑丈だよ」って、はっきりオススメできるんです。

それこそ最近は、自転車仲間を僕らのキャンプで”接待”するんですけど、それが楽しくて。「キャンプでピザ作るの!? ソファもあるの!?」って、僕らがスノーピークと出会って最初に感じたようなリアクションをしてくれるのが、うれしいですね。

そこで相手が興味を持ってくれて、「家族でキャンプを始めるならどういうのがいいかな?」って聞かれれば、その人に合ったものを調べて、お店にも一緒に行きます。

真美さん:事細かに一生懸命調べて、丁寧にアドバイスしてるんですよ。余計なお世話じゃないかなって心配してます…(笑)。

スノーピーク奥日田キャンプフィールドにて。

Epilogue

お気に入りの服を纏って、心地いい空間をつくり、好きなお酒と料理を嗜みながら、自然体で過ごす――。

さまざまな経験を経て等身大のキャンプに行き着いたお二人を中心に、自然とのつながり、人と人とのつながりの輪がさらに広がりつつあることを感じました。
  
十人十色に異なる、スノーピークユーザーのストーリー。今度は皆さんのお話も、ぜひ聞かせてくださいね。