2020.12.09

株式会社山谷産業及びその関係者に対する訴訟提起のお知らせ

1. 訴え提起について

(1)株式会社スノーピーク(本社:新潟県三条市中野原456、代表取締役社長:山井 梨沙)は、株式会社山谷産業(本社:新潟県三条市北入蔵二丁目2番57号、代表取締役社長:山谷武範、以下「山谷産業」)等を被告として、当社の製造販売等するアウトドア用ペグ「ソリッドステーク」の形態と同一又は酷似する形態のアウトドア用ペグ「エリッゼステーク」について、不正競争防止法違反を理由に、その製造及び販売等の差止め及び当社が被った損害の賠償等を請求する訴訟を東京地方裁判所に提起いたしました。

(2)当社のアウトドア用ペグ「ソリッドステーク」は1995年より販売が開始され、鍛造製による質感を始めとする独自の特徴的形態を有しており、販売開始以来、長年にわたり多くのお客様にご愛好いただいておりますところ、山谷産業が製造販売するアウトドア用ペグ商品「エリッゼステーク」について、その形態が当社の「ソリッドステーク」の形態と同一又は酷似するものであるとの疑いを持ち、山谷産業が「エリッゼステーク」の販売を開始した2013年以来、当社は幾度か山谷産業との間で協議を進めようとして参りましたが、今般、当社としては話し合いによる解決の見込みがなくなったと判断し、今回の提訴に至りました。
当社としては裁判において、粛々と当社の主張を立証していく所存でございます。

2. 第三者による法的意見の取得

当社は、今回の訴え提起に伴い、知的財産法の第一人者である元知的財産高等裁判所判事の三村量一元判事 に対し、本件について中立的な立場からの法的意見をお出しいただくことを依頼いたしました。三村元判事からは、エリッゼステーク商品の製造及び販売等の行為は、不正競争防止法2条1項1号の不正競争に該当する可能性が高く、今回の訴え提起には十分な合理性があるとのご見解をいただいています。

3. 当社におけるデザイン創作と模倣への対応について

当社は、1958年の創業当時からデザイン性のある商品を数多く製造し、多くのお客様に利用していただいており、また、社内で優れた商品を創作しやすい環境を構築し、商品のデザイン創作に多大な費用と時間と労力を費やしております。
そして、その結実として創作されたスノーピークならではのデザインを、とても大切にしており、またそれらのデザインがお客様にご愛好いただけていることに誇りを持っております。
このため、お客様が「スノーピークの商品である」と誤認し、混同してしまうおそれがあると考えられる後発的なデザインについては、これらを看過することはできないと考えており、常に厳格な対応を行って参りましたし、今後もこの方針は変更ございません。

<本件に関するお問い合せ先>

株式会社スノーピーク 総務本部
住所:新潟県見附市新幸町5-8
電話:0258-66-1958

三村量一元判事(元知財高等裁判所判事)の略歴

1979年東京地方裁判所判事補に就任。1989年東京地方裁判所知的財産部判事、1993年最高裁判所調査官(知的財産事件、一般民事事件)に就任。1998年から2005年まで東京地方裁判所判事として知的財産権部裁判長を務め、2005年から2008年まで知的財産高等裁判所判事を務める。2009年に退官。現在は、早稲田大学大学院法務研究科客員教授。