街にもフィールドにも対応する「FRダウン」の快適性能。TAKIBIとFRの違いとは?

より快適に焚火を楽しんで頂くために難燃効果を持たせたスノーピークアパレルの「TAKIBI」シリーズ。その他に、「FR(Fire Resisitance)」というシリーズもあるのをご存知でしょうか?

「TAKIBI」シリーズが難燃素材のアラミド繊維を9割以上配合し(※2019SSシーズンからは更に改良を重ね、アラミド100%の組成となっています)、防炎に近い難燃性を実現しているのに対して、ポリエステルをベースにアラミド繊維を混紡したリップストップ素材を採用した「FR」シリーズ。難燃性能は「TAKIBI」シリーズの方が高いですが、その反面でポリエステルの特性を生かし、軽量性と付加加工による多種多様なアレンジが可能になっているのが特徴です。マットな質感の中に絶妙なグリッド感のある光沢がちらりと見え隠れするオツな表情も独特で、フィールドでも都心でも程よい存在感を放ってくれます。

2018FWシーズンではダウン用途にはDWR(耐久撥水加工)+裏アクリルコーティング(防風)、レイン用途にはDWR(耐久撥水加工)+透湿防水フィルムをラミネーションした2.5レイヤー仕様のものを採用しており、焚火シーンを含めたフィールドでの使用にオールラウンドに対応できる素材となっています。

より高いデザイン性と、柔軟な機能性を求めて。

元々はこの素材、山岳、特にロッククライミングなど岩肌のような自然とハードなコンタクトを可能にするために耐摩擦、高強度に特化した素材だったものをスノーピークアパレルのコンセプト、用途に沿ってオリジナルのアレンジをして使用しています。

合繊素材のよい所をそのまま残し、焚火シーンでも使用できるこの素材を使用した「FR」シリーズ。そのアイテム群は、秋冬のキャンプシーンで縦横無尽に野遊びを楽しんで頂けるようにデザインされています。例えば「FRダウンジャケット」や「FRプルオーバー」に使用されている羽毛は、グースダウンといわれるダックダウンに比べてダウンボールが大きいため、軽量でもボリュームが出るものを使用しており、撥水加工を施しています。羽毛のかさ高性を現すフィルパワー(FP)も800FPと、1オンスの羽毛が800立方インチの体積に膨らんでいることになり、どういうことかというと、フィルパワーの数値が大きいほど空気を多く含んでおり、大量に含まれる空気の断熱効果によって保温性に優れ、暖かく良質なダウンということができます。

一般的に500FP以下は低品質ダウンであり、600~700FPが良質ダウン、700FP以上は高品質ダウンといわれています。ですので、軽量性を保ったまま保温効果が非常に高く、ダウンの唯一の弱点である雨で濡れて保温効果が低減するという現象も撥水加工のおかげでカバーすることができ、更に家庭洗濯も可能なウォッシャブル仕様になっているという、至れりつくせりなつくりで、文句なしにとても快適な一枚なのです。

また、「FRレインジャケット」や「FRトレンチ」には、使用されている2.5レイヤーの透湿防水フィルムも東レの「Dermizax 3D®」という高性能フィルムを採用。他の2.5レイヤーとどこが違うのかというと、裏材にあたる0,5層目。通常は樹脂を使ったプリントなのですが、樹脂故に肌面と接触するとベトツキによる不快感、摩擦による摩耗ですり減るというデメリットがあります。しかし「Dermizax 3D®」は樹脂にガラス繊維を配合することで肌離れの良さ、耐摩擦性の劇的な向上により、この弱点を克服しています。更に、透湿防水フィルムとプリント部分を真っ黒にすることで蓄熱効果も持たせているという、これまた優れたレイヤードマテリアルになっているのです。

一見ちょっと小さめな格子のリップストップ生地に見えますが、このように、実は日本で培われた最先端のテクノロジーを余すところなく使用している「FR」シリーズの素材は、個人的にもスノーピークアパレルの中で好きな素材の一つでもあります。

コンクリートジャングルとフィールドを自由に行き交う。

アイテムの中では今期、僕は「FR Down Pullover」を即買いしました。身幅の広いロング丈のプルオーバータイプのこいつは、着ると軽いのにボリューム感が出るシルエットが愛おしく、コーディネートのしがいがある憎いやつでもあります。下に細いパンツを履いて、上はポリorウールのベースレイヤーを着て、その上から「R/Pe fleece Pullover」を、寒い場合はさらにその上から「2L Octa Jacket」を重ねて、こいつを装備。オプションで変な(機能する)スニーカーを履き、「WG Knit Cap」を被れば、あら不思議。第二、第三の菅が出現する事案が発生します(色はブラックで統一が推奨)。

このレイヤリングは実際に冬場でも軽くて蒸れず、温かいので実際におすすめですので、ご興味のある方は店頭で重ね着してみて下さい。

秋冬のコンクリートジャングルとフィールドをシームレスに行き来できる快適アイテムが、スノーピークアパレル2018FW Collectionのフィナーレを飾るローンチになります。他アイテム含め、「どのように着ようかな」と、これからわくわくしながら、冬の凛と張りつめた空気のキャンプフィールドを想像しながら物思いに耽ってみたりするのです。

すが・じゅんや/高所恐怖症のため、ピーターパンと空を飛んでネバーランドに行く事が出来ないまま成人を迎えた中野区在住の33歳。ニット帽の中に収納されている謎の長髪は、ランドステーションPro.M(廃盤)のスカートのような存在意義で、首筋を日焼けから守る為に活用するが、ブヨには全く効果がない。フィールドでの色彩確認に黒たねほおずきを好んで使用する。