【連載】from STAFF修理の先にある絆 vol.2

Prologue

アフターサービスルームには、今日も日本各地から修理が必要な道具たちが届きます。ユーザーの大切な道具の修理を通して、キャンプというライフスタイルを支えるスタッフのストーリーをご紹介します。

今回は、スタッフ・遠田のストーリー。学生時代にキャンプの楽しさに目覚め、新卒でスノーピークに入社し、アフターサービス課で経験を積んできた遠田。「修理を通してユーザーさんの気持ちをプラスに変えたい!」という思いを胸に、日々の業務に取り組んでいます。

修理品をいち早くユーザーさんにお返ししたい。

―普段の担当業務について教えてください。
遠田 2017年の秋にアフターサービス課に配属されて、それから約3年間はギアの修理を行っていました。大学では工業系の学部にいたわけではなかったんですが、配属されたからにはしっかり勉強しようと思い、製品について自分で調べたり、社内の詳しい人に教えてもらったりして知識を増やしていったんです。

2020年の夏からは、アフターサービス課の中でもフロントと呼ばれるお客様対応の仕事を任されるようになりましたが、ギア修理で培った知識が役に立っています。

―アフターサービスの仕事で大事にしていることはありますか?
遠田 製品が壊れたことで、ユーザーさんは落胆していたり、悔やんでいたり、マイナスの気持ちを抱いています。その気持ちを修理対応を通じてどれだけプラスにできるかと考えるようにしています。それがスノーピークらしいアフターサービスだと思うからです。

特に、次のキャンプの機会損失にならないように、いかに早くお客さんにお返しできるかを考えながらアフターサービス課全員で目標を持って取り組んでいます。

父から子へ、世代を超えて受け継がれる道具。

―アフターサービスの仕事で印象に残っているエピソードを教えてください。
遠田 「だいぶ古いチェアですが、修理可能ですか?」とお電話をいただいたことがありました。現物を見ないと判断ができないため、ユーザーさんにその修理品を送っていただいたんです。調べると、20年以上前に購入されたであろうそのチェアは、生地の劣化が進んでいたため、安全面を考慮すると、この生地のまま使えるようにするのは難しいと判断しました。

そのことを伝えるためにユーザーさんにご連絡を差し上げたところ、「自分が生まれた年に数年前に他界した父が購入したチェアで、形見の品として受け継いだものなんです」と、特別な思い入れがあることを知りました。

どうにか修理できないか?ともう一度考え直して、現行の生地への張り替えをご提案させていただきました。修理方法と見積もりに承諾をいただいて、縫製チームの協力のもと、直した製品をユーザーさんにお返しをしました。後日、「思い出の製品がよみがえってとてもうれしいです。将来、自分に子どもができたら譲りたいと思います」とのお声をいただき、私もうれしい気持ちになりました。

―今後の展望や目標などを教えてください。
遠田 キャンプブームの高まりとともに修理の依頼も増え、いかにスムーズに修理品をユーザーさんにお返しできるかが課題になっています。対策の一つとして、簡単な修理を店舗で行えるように情報共有の準備をしています。さらにユーザーさん自身でも修理ができれば、それが一番早く、道具への愛着もより深まっていくと思います。そのためにオンラインでのパーツ販売も徐々に開始しました。

これからも一人のキャンパーとして、アフターサービスとしてのあるべき姿を考えながら、ユーザーさんに寄り添っていきたいです。

Epilogue

今回の「修理の先にある絆」は、いかがでしたでしょうか。長く使ってきた道具とあなたが織りなす時間は、どんなに優れた新製品を買っても手に入ることはなくて、その時間を、人は「愛着」と呼ぶのだと思います。

新潟・福岡にあるアフターサービスルームには、今日も遠方から修理の必要な道具たちが届きます。壊れたら捨てるのではなく、大事になおしてまた使って欲しい。そんな想いを込めて今日も丁寧に修理にあたっています。もしも、道具が壊れたらいつでも私たちスノーピークにお送りください。想いを込めて修理し、皆さまにお戻しいたします。