【連載】from STAFF修理の先にある絆 vol.1

Prologue

アフターサービスルームには、今日も日本各地から修理が必要な道具たちが届きます。ユーザーの大切な道具の修理を通して、キャンプというライフスタイルを支えるスタッフのストーリーをご紹介します。

今回は、スタッフ・中澤のストーリー。子どもの頃からプラモデル作りなど、ものをいじるのが好きだったという中澤は、新卒でスノーピークに入社後、アフターサービス課への配属を希望。「製品をあるべき姿にして返す」という基本を大事にしながら、修理品と向き合っています。

ギアの仕組みを知り、不具合を直すおもしろさ。

―普段の担当業務について教えてください。
中澤 僕は2019年の4月に新卒でスノーピークに入社し、研修期間にアフターサービスルームで1週間ほど実務を経験させてもらったんです。もともと、ものをいじったりするのが好きというのもあって、その時に「アフターサービスの仕事をしたい!」と思いました。

仕事ではギア(燃焼器、チェア、テーブルなど)の修理を担当しています。具体的な修理としては、バーナーであればノズル(ガスが出る小さな穴)の詰まりを直すことが多いですね。たとえば使用中、バーナーにスープなどを吹きこぼしたりすると、穴が詰まってガスが出なくなり、その結果火がつかなくなるんです。

製品を分解して詰まっているものを取り除くんですが、これはユーザーさん自身では難しい作業です。なのでぜひアフターサービスに送ってほしいです。

―アフターサービスの仕事で大事にしていることはありますか?
中澤 ご依頼をいただいた箇所以外で、ユーザーさんが気づいていない破損が見られることもありますので、全体の点検やメンテナンスも行い、その旨をユーザーさんにお伝えしています。

それから、ユーザーさんとメールのやり取りだけでは十分に理解し合えないことがありますので、その時は必ず電話で話すようにしています。どのような使用方法で壊れてしまったかを詳しく伺うことや、今後のために改めて使い方のアドバイスをさせていただくことも重要だからです。

ユーザーから届く「ありがとう」が、仕事の原動力。

―アフターサービスの仕事で印象に残っているエピソードを教えてください。
中澤 修理対応をしたユーザーさんから初めて手紙をいただいた時のことです。A4用紙3枚に手書きの文字がびっしりと書かれていて、「修理に対してのご不満がつづられているのかも…」と思い、額に汗をかきながら恐る恐る読み始めました。

20年程前に購入した「ギガパワーストーブ 地」というバーナーの修理だったんですが、そのユーザーさんが登山途中にコーヒーを淹れることを楽しんできた話や、寿命を迎えたと思っていたバーナーを直せただけでなく、新品のようにピカピカになって帰ってきたことに対する感謝の気持ちが綴られていたんです。

何か特別な対応をしたわけではありませんが、喜んでいただけたことを知り、自分がやっている仕事の役割を改めて実感することができました。

ユーザーさんが道具を楽しんで使っていることも知れてうれしかったですね。
その手紙はお守りとして今も部屋に置いています(笑)。

―アフターサービスの仕事のやりがいを教えてください。
中澤 自分が修理をした道具がユーザーさんの元に届いて、その後どんな形で使われているのかを知る機会は少ないのですが、イベントで会って声を掛けてもらったり、手紙などで「直してくれてありがとう!」という言葉をいただけると、修理を通して気持ちが通じ合えたことを実感できます。それがやりがいですね。

これからも、常にユーザーさんにとってプラスになることを考えながら仕事に取り組んでいきたいですね。

Epilogue

今回の「修理の先にある絆」、いかがでしたでしょうか。長く使ってきた道具とあなたが織りなす時間は、どんなに優れた新製品を買っても手に入ることはなくて、その時間を、人は「愛着」と呼ぶのだと思います。

新潟・福岡にあるアフターサービスルームには、今日も遠方から修理の必要な道具たちが届きます。壊れたら捨てるのではなく、大事になおしてまた使って欲しい。そんな想いを込めて今日も丁寧に修理にあたっています。もしも、道具が壊れたらいつでも私たちスノーピークにお送りください。想いを込めて修理し、皆さまにお戻しいたします。