【コラム】 from STAFF登らずして、やめられない。

Prologue

社員である前に、キャンパーであれ。日本をはじめ、世界中のスノーピークのスタッフは、それぞれの「野遊び心」を開放して、自然の中でも、くらしの中でも、全力で野遊びを楽しんでいます。

ほぼ垂直の岩肌に人がしがみついている、不思議な光景。手足を使って岩壁に登る「クライミング」です。2020年の東京オリンピックをきっかけに知った人も多いかもしれません。

今回は、クライミングに10年近くハマっているスタッフの鎌滝が登場。キャンプにも通ずるという、その魅力について聞きました。

◇きっかけは、悔しさ。

落下ダメージを軽減する専用マットを背負って登りに行く。

スタッフ 鎌滝:
「僕がクライミングを始めたのは、20代後半のころ。もともと興味があって前職の同僚がクライミングジムに連れて行ってくれたんです。大学まで陸上競技をやっていたので体力や運動神経には自信があったのですが、いざ挑戦してみると驚くほどに通用しませんでした。

そのとき居合わせた常連の方は、体は細いのにスイスイと登っていくんですよ。『これは奥が深いぞ…』と見事にハマりました」

撮影をした東京都・奥多摩は、多くのクライマーが集まる場所の一つ。

「クライミングにはいくつか種類があって、僕が主にやるのは命綱などの道具を使わずに5m程度の岩に登る『ボルダリング』です。定期的にジムに通うようになって、もっともハマっていた時期は週8回、今も週3回はジムで練習しています。

初めて自然の岩に登りに行ったのは、ジムに通い出して1年経ったころ。登り方もわかってきたし、まぁそれなりにできるだろうと思いきや、まったく登れなくて(笑)。自信をもって挑戦したんですが全然ダメで、無性に悔しかったですね。それでさらにのめり込んでいきました」

◇無心で岩に向き合う。

岩を観察し、体の動きや手足をかける手順などを事前にイメージする。

スタッフ 鎌滝:
「楽しみ方は人それぞれですが、僕は自分がクリアできるかできないかのギリギリの課題に挑戦します。どうやったらできるかを考えて、力をつけて、クリアできた瞬間が一番楽しいんですよ。

できないとやっぱり悔しくて、どんなに遠い場所でもクリアするまで何度も通います。だから、やめられないんです(笑)」

同行者は、万が一の落下に備えて下で待ちながら見守る。

「その日の天候や体調、手のかけ方や体重の使い方、季節や時間帯によって変わる湿度など、すべてを考慮して登ります。岩ごとに、いくつか登るルートがあって、その手がかりを探しながら登るのですが、パズルを解くような感覚で、相当頭を使うんです。

すごく集中するので、余計なことは考えられない。万が一、手が滑ったらケガをする可能性もあります。ひたすらに岩と向き合うことによって、心がリセットされている感じがしますね」

◇何度でも通いたくなる、仁淀川。

わずかな手がかりを探しながら、登っていく。

スタッフ 鎌滝:
「キャンプをしながら2泊3日で登りに行くこともあります。お気に入りは、高知県越知町の仁淀川沿い。都内の人もわざわざ行くくらい有名な岩場があるんです。人が踏み入っていないような美しい自然の中に、二階建ての家くらいの大きな岩があったりして、スケール感もすごいんですよ。

いつもスノーピークおち仁淀川や、かわの駅おちに泊まって、登りに行きます。おちにもボルダリング好きなスタッフがいて、彼に現地を案内してもらうのも楽しみの一つ。関東からは距離がありますが、もう2~3回通っていて、また近々訪ねる予定です」

「ボルダリングは一人でもできるけど、キャンプみたいに人と人のつながりも生まれるんです。岩を前にしてどうやったら登れるかを一緒に考えて、クリアできたら喜び合える。

常に自分との勝負ではあるのですが、孤独ではなくて、友だちになりやすいんですよ。僕は一人で行くのも、仲間と行くのもどちらも好きです」

◇心安らぐコーヒーブレイク。

スタッフ 鎌滝:
「空気が乾いている季節がボルダリングのシーズン。湿度が高いと岩が湿っていて滑りやすいんです。10月、11月はきれいな紅葉も楽しめますね。

少し肌寒い日は『2L Octa Blanket』を愛用しています。温かい空気にふんわり包まれるような感覚で、軽くてコンパクトに収納もできて、とても便利です。

また『オゼン ライト』とコーヒーのセットも欠かせません。岩場のような不整地でも『オゼン ライト』があれば、コーヒーをこぼす心配がないので安心です。休憩にアツアツのコーヒーを飲むと、緊張していた身も心もホッとほぐれます。

現地でおいしい湧き水を汲んで、コーヒーを淹れることも。そんな時は軽くて丈夫な『オーロラボトル800』が活躍しています」

「できないことに対して、どうやるかを考え、挑戦することが自分に合っている」と話す。

「全国にある岩場は100か所以上。そのうち僕が訪れたことがあるのは十数か所。クリアできず宿題となっているところもいっぱいあります。日本中に登りたい課題があると思うと、まったく終わる気がしないですね(笑)。

登らずしてやめられない。いつかはアメリカのヨセミテ国立公園の岩場にも登ってみたいです」

Epilogue

いかがでしたでしょうか。オンもオフも野遊びを全力で楽しむキャンパー揃いのスタッフたちが、皆さまのアウトドアライフをサポートさせていただきます。是非、店頭、イベントなどでお気軽にお声がけください。

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