【コラム】From STAFF冬って、いいな。

Prologue

社員である前に、キャンパーであれ。日本をはじめ、世界中のスノーピークのスタッフは、それぞれの「野遊び心」を開放して、自然の中でも、くらしの中でも、全力で野遊びを楽しんでいます。

今回話を聞いたのは、HEADQUARTERS(以下HQ)に務める野原です。これまで北海道と新潟の直営キャンプフィールドで働きながら、冬キャンプの経験を積み重ねてきました。

自身もその愛好家である野原に、この時季のキャンプならではの楽しみや役立つアイテムなどを聞きました。

◇この季節だけの醍醐味。

2月某日のHQ。冬晴れに恵まれた。

野原:
「冬キャンプの特長と言えば、静けさ。比較的利用者が少ないですし、虫の音も聞こえてきません。雪が音を吸収して、シーンとしています。

空気も澄んでいて、晴れた日は星空がとてもきれい。寒いからこそ焚火が気持ちよく、温かい料理が一層おいしく感じられるのも魅力ですね。

僕は入社してすぐ、北海道十勝のポロシリキャンプフィールドに勤務しました。

十勝の冬はマイナス20℃の世界。でも、わりと晴れの日が多いんですよ。

真っ白な大地の上に澄んだ青空が広がって、朝はキラキラと輝くダイヤモンドダストが見られます。仕事終わりに同僚とキャンプをしながら見た星空も、本当にきれいでした」

湯気とともに、笑顔も広がる。

「3年前に新潟のHQに異動になり、最初の冬に驚いたのは雪が湿っていて重いことです。

サラサラな十勝の雪に慣れていたため、新潟での初めての冬キャンプではテントに積もった雪をおろさずに寝てしまって、明け方にフレームが折れるという失敗をしてしまったことも…。雪の重さを痛感しました(苦笑)。

一方で、新潟は冷え込んでもマイナス5℃程度なので、十勝と比べれば過ごしやすく、夜も焚火や星空観賞をゆっくり楽しむことができます」

◇一番の必需品は…

野原:
「冬キャンプは、道具の準備が重要。その中で僕にとって欠かせないものを3つ紹介します。

1つ目は、湯たんぽ。就寝時は足先が冷えるので、湯たんぽを寝袋の中に入れておくとかなり寝やすくなります。あるかないかで、全然違います。ペットボトルでも代用ができますよ。
 
2つ目は、スノーピークの石油こんろ『タクード』です。鍋などの調理ができて、空間を暖めることもできて1台2役。コンパクトで車に積載しやすいところも気に入っています」

IGTにセットでき、鍋を囲みながら暖も取れる便利なタクード。

「3つ目は、靴。東京で暮らしていたため冬用の靴を持っていなくて、十勝の最初の冬は大変な思いをしました…。キャンプでは特に足元が冷えやすいので、中綿が入っていて温かく、ソールが滑りにくいものがオススメです。
 
また、うっかり忘れて苦労するものといえば、スノーブラシ。雪国に暮らす人なら車に積んでいるものですが、テントの上に積もった雪をおろすのに欠かせません。

それから、金属製のスコップも。気温が下がると雪が凍るため、雪の中に踏み固めたペグを掘り起こせなくなるんです。プラスチック製では掘れないので、金属製が重宝します」

◇知識と準備、その先にある最高の体験

野原:
「初めて雪中キャンプをする方は、事前に情報収集して臨みましょう。

特に注意したいのが、暖房器具の使い方です。寝る前には必ずストーブを消してくださいね。寝ている間に雪でテントが潰されたり、下の雪が溶けてストーブが傾いたりすると、とても危険です。

シェルターでストーブを使う時は、一酸化炭素中毒にならないようにベンチレーションを開けて換気をすることもお忘れなく」

シェルターは、通年で活躍する頼もしいアイテム。

「さらには、当日の天候を確認して、自分の経験値で対応できるかどうかを慎重に判断することも大切ですね。
 
冬キャンプは注意点も多くてハードルの低いものではありませんが、でも、その向こうには今しか見られない圧倒的な景色、今しか体験できない最高のキャンプが待っています。

HQでは、必要な道具をすべて借りることができる「スノー手ぶらキャンププラン」を期間限定で実施中です。各店で講習会なども行っていますし、気になる方は、スタッフまでお気軽にご相談ください。

春は、もうすぐ。残り少ない冬の野遊びを、ぜひ一緒に楽しみましょう!」

Epilogue

いかがでしたでしょうか。オンもオフも野遊びを全力で楽しむキャンパー揃いのスタッフたちが、皆さまの冬キャンプもサポートさせていただきます。

スノー手ぶらキャンププランの詳細や各キャンプフィールドの予約は、それぞれのWEBページをチェックしてみてくださいね。

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