【開発秘話】品質に、情熱を。コロダッチ

可愛らしいフォルムのダッチオーブン。

食材を入れて火にかけるだけで肉も野菜も柔らかく美味しくなるダッチオーブンを使った料理。

丸鶏を使った豪快なローストチキンをみんなで囲むのもいいけど、お手軽なツマミやちょっとしたサイドメニューが欲しいときにおすすめなのがコロダッチシリーズ。

器としてそのまま食卓に出せてしまうから、キャンプをはじめ、自宅で愛用するファンも多い。

左から、コロダッチカプセル、オーバル、ポット。

彩り豊かな手の込んだ料理からお手軽なデザートまで、コロダッチにかかれば何でもお手の物。玉ねぎ1個がちょうどよく収まるコロダッチポット。 魚やとうもろこし1本がちょうどよくおさまる細長いコロダッチカプセル。 レタス半分がちょうどいい大きさの楕円形をしたコロダッチオーバル。

個性豊かな3種類を取り揃えている。

そんなコロダッチが生まれた背景にある、圧倒的な情熱のストーリーをご紹介します。

キャンプの代名詞・ダッチオーブン。

ダッチオーブンを使った料理は、キャンプの代名詞として1つのアクティビティのようになっていた。丸鶏を使ったローストチキンなど、ダッチオーブンらしい豪快な料理は多くのキャンパーを魅了し、私たちスノーピークのダッチオーブンも非常に好評を得ていた。

そんなある日、営業のスタッフから開発者に要望があった。「もっとダッチオーブンのシリーズを増やすことはできないだろうか」。ディーラーやお客さまからいただいた声とともに、新しいダッチオーブンのアイデアが共有されたのだ。

しかし、それらは従来の大きなダッチオーブンをベースに考えられており、オリジナリティに欠けるものであった。開発者は話を聞きながら、ダッチオーブンの可能性とは何かを考えていた。

豪快さが料理の幅を限定していた!?
ダッチオーブンをもっと手軽に。

ダッチオーブンの豪快なサイズ感は魅力である一方、その大きさだからこそ料理が限定されているのではないかという疑問が開発者の中で浮かんだ。

アウトドアの料理は時間によって様々な表情がある。メインディッシュはもちろんだが、食後のデザートもほしい。例えば、りんご1つ。これまでのサイズでは少しだけ調理したいという気にはなかなかなれないが、少人数の使用に適した扱いやすい大きさがあれば、料理の幅を広げることにつながるのではないかという仮説が生まれたのだ。

ダッチオーブンのその大きさにはいくらか抵抗を感じているような、普段は料理をあまりしない人が、もっと手軽にダッチオーブンを楽しめたら…。そこで考えられたのが、ミニサイズのダッチオーブンだった。

小型ダッチオーブンの誕生。

これまでの当たり前を覆す、1人〜2人を対象とした小型タイプ。例えば、調理の際に残った玉ねぎ1個を入れてローストすれば、20分後には中までふっくら熱々に仕上がる。オリーブオイルと塩をかけるだけで美味しいツマミをつくることもできる。そんな手軽な利用シーンを想像して、開発が進められた。

サイズは、玉ねぎ1個がちょうどよく収まるコロダッチポット、魚やとうもろこし1本のサイズにぴったりな細長いコロダッチカプセル、レタス半分がちょうどいい大きさの楕円形をしたコロダッチオーバルの3種類をラインアップ。

コロコロしているフォルムから、コロダッチと名付けた。

ユーザーが多彩なレシピを開発。
自宅で使う人も急増。

当初、開発者は酒のツマミなど1人〜2人程度の手軽な料理を想定していたため、主に普段料理をあまりしない男性向けの商品と考えられていた。

しかし、開発者の意図に反して、多彩な調理法を提案し広めてくれたのはそれまで大型のダッチオーブンを愛用していた多くの既存ユーザーであった。

その可愛らしいフォルムからテーブル上にそのまま出せるという点も気に入っていただき、彩豊かな手の込んだレシピを自ら開発し広めてくれたのだ。

今もメインディッシュからサイドメニュー、ご飯物、デザートまで、バリエーション豊かなレシピがユーザーから発信され続けている。ユーザーが製品の魅力と可能性を広めてくれる、スノーピークらしい代表的な製品となっていった。

フタ裏面のリブ加工で美味しそうな焼き目。

シンプルな調理方法と味付けで素材本来の味を引き出し、野菜はふっくらやわらかくなる。

フタの裏面には3mm厚のリブ加工が施されているため、鉄板としても使うのもおすすめ。肉や魚の余分な油を落とし、きれいな焼き目をつけることもできる。

発売以来、コロダッチポット、カプセル、オーバル、どれも大きなデザインの変更はせず、細かな仕様を修正しながら進化を続けてきた。

家での食事にも、焚火料理にも適応したコロダッチは、現在も多くのキャンパーから支持されて続けている。