【コラム】 from STAFF愛着図鑑 vol.28
物流部Hiroshi Hasegawa/長谷川 寛

【愛用歴37年】
フォールディングディレクターズチェア
私がキャンプを始めたのは中学生の頃。家族で出かけていました。上京を機に自分でも行くようになり、キャンプギアを集めるように。「これいいな」と思って手に取ったギアは、今思えばスノーピークの製品が多かったかもしれません。
ある時、地元・三条でキャンピングカーの販売をしている親戚の会社に行くと、スノーピークのカタログが置いてあったんです。店頭では見たことがないギアがたくさん載っていて、感動しました。当時は「ヤマコウ」という社名でしたが、それがまさか自分の地元の企業だったとは知らず、ものすごく驚きましたね。
このチェアも、カタログで見つけたんです。親戚に「これって注文できるの?」と聞いて、その場で購入を決めました。それが1989年、私が22歳の時です。
それまでキャンプでは、釣り用のチェアやクーラーボックスに座っていましたが、このチェアをひと目見て、「これは座り心地がいいに違いない!」と直感しました。
実際、軽量で扱いやすく、キャンプはもちろん、海釣りや川釣り、子どもが小学校の時はサッカーの練習を見守ったり、ドライブ先の景色のいい場所で休憩したり。思い立った時にサッと使えるところが気に入っています。先日は自宅の駐車場で、七輪を出して1人焼肉をやってみたんですが、その時ももちろん活躍しました。
人生のいろいろな場面で、いつもそばにあったこのチェアは、購入して以来36年もの間、ずっと車に積みっぱなし。家の中にしまったことは一度もありません。
現行の「FDチェアワイド」の原型となった製品で、脚はスチール製。アルミ製の現行品に比べると少し重たく、つくりも一回り小さいのですが、ほどよくホールド感があって、こちらのほうが自分の体には合っている気がします。
修理に出したのは、ただ一度だけ。背もたれの接続部分にある小さなパーツが壊れて交換しました。それ以外は、シートの生地が破れることもなく、快適に使っています。本当に頑丈にできているんですよ。
前職では、ものづくりに携わる技術者でもあったので、ものが壊れると「何が原因?」「使い方が悪かったのかな?」「どうやったら元に戻る?」と突き詰めて考え、自分で直したくなる性分。そういう作業が楽しい、いわゆる“フェチ”なんだと思います(笑)。
新しいものは便利で魅力的だと思いながらも、手元にまだ使える状態のものがあれば「最後まで面倒を見よう」と思ってしまう性格なんですよね。
壊れてほしいような、でもやっぱり壊れてほしくないような。このチェアも、ちょっとずつ直しながら、これからもずっと一緒に歳を重ねていくんじゃないかな。そんな予感がしています。
Epilogue
いかがでしたでしょうか。長く使ってきた道具とあなたが織りなす時間は、どんなに優れた新製品を買っても手に入ることはありません。その時間を、人は「愛着」と呼ぶのだと思います。
新潟・福岡にあるアフターサービスルームには、今日も遠方から修理の必要な道具たちが届きます。壊れたら捨てるのではなく、大切に直してまた使ってほしい。そんな想いを込めて今日も丁寧に修理にあたっています。
もしも、道具が壊れたらいつでも私たちスノーピークにお送りください。想いを込めて修理し、皆さまにお戻しいたします。