タープ設営後の取り付けも可能。
メインポールの側面に取り付ける際、付属の“巻き付けベルト”を使用することで、タープ設営後の取り付けが可能。付け忘れの心配などはありません。また、取り付け位置の調整も可能です。
全長6mあるロングデイジーは、大型タープに適したデイジーチェーン。サイトで散らかりがちな小物類やカップ、LEDランタンなどをおしゃれに飾って整理整頓できるアイテムです。タープ設営後にも取り付けられ、高さ調整も可能です。
品名 | ロングデイジー |
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品番 | UG-550 |
価格 | ¥8,580(税込) |
材質 | ナイロン、ポリエステル、POM、PU、PVC、真鍮 |
ベルト幅 | 15mm |
ベルト長 | 約3.2~6.0m※巻き付けベルトでウイングポールに巻きつけた際のウイングポール間の距離 |
収納サイズ | φ80×180(h)mm |
耐荷重 | 3kg |
重量 | 200g |
スノーピークは、全国各地でさまざまなお客様をお迎えしキャンプイベントを行っている。その際、多くのお客様から製品の使い心地や、新製品開発に関する具体的な要望をいただくが、その中でも非常に多かったのが「スノーピークのデイジーチェーンをつくってほしい」という声だった。スノーピークが考えるデイジーチェーンはどういったものなのか。開発者の中でヒントになったのは、まさに要望をいただいたイベント会場で見た光景だった。ちょうど辺りが暗くなりはじめた頃、会場のタープとテーブルの設営がスタッフによって行われていた。2本のメインポールの間をロープで一直線に結び、そこにはLEDランタンの“ほおずき”を吊るすことで、タープ下のテーブルは柔らかな明かりに照らされていたのだ。
「タープに取り付けられるくらい長いデイジーチェーン」という開発コンセプトのもと、まず取りかかった課題は、タープ設営後にも取り付けられる仕様にすることだった。設営時にポールの先端に直接差し込むことで強度は格段に増すが、つけ忘れ防止や実用性を重視し、ポールの側面に取り付けることで設営後の取り付けが可能となる仕様が望ましいと考えられた。それらを実現するためには、ポールの側面にしっかり密着し、スリップしない素材が必要だった。その時、開発者の脳裏に浮かんだのは、いつか釣具屋で見たとあるアイテム。ネオプレン素材特有の質感により、釣竿をホールドしてひとまとめに括れるテープだった。早速、そのテープを用いてホールドに関する検証が行われた。質感的には申し分なかったものの千切れやすく強度に問題があった。強度を増すために、縁を補強するなどの方法を試みたものの、今度は密着面積が変わったことからホールドが弱くなることがわかった。
タープの2本のポール間を結ぶだけの長さを保ちながら、小物を吊り下げられるだけの強度、そして滑り止めの要素を兼ね備えた材質。それらを条件として、素材探しがはじまった。気になる素材は取り寄せ検証が行われていく中、ふと開発者にヒントが舞い降りる。それが、2016年にリリースしたカメラ用のストラップ「カマエルホルスター」という製品だった。重量のある一眼レフカメラを包み込み、しっかりと肩でホールドする幅広のストラップが特徴のアイテムだが、そこで使われている素材にヒントがあるのではないかと思いついたのだ。製品を確認してみると、予想は的中。早速検証を行ってみると、しっかりと密着し固定される。負荷を与えてみても手応えを感じた。カマエルホルスターで使用されていたストラップ素材の表面加工はまさに理想とする素材そのものだったのだ。
使用時の引っ掛けやすさを左右するテープ幅や、強度に影響を及ぼす生地厚を確定するために多くのサンプルを作成し検証をおこなった。幅は、引っ掛けやすいように強度を考慮しながらも細めに設定。そして厚みについては、製造コストと強度、そしてロングタイプのため重量のバランスも考慮しながら選定を行った。厚くすることで強度は上がるが、製品自体の重量、そして製造コストも上がるため、過剰な生地厚は避ける必要があったのだ。実際、製品化された生地厚よりも、もう1段階薄いものでも強度的には問題なかったが、検証のため過剰な重さのものを吊るした際、生地が薄いことによりバックルのアジャスターが若干滑りやすくなり、弛んでしまう問題が生じた。繰り返される検証の末、最適とする仕様が決定された。
素材と長さや生地厚などを決定したのち、最適なループピッチを探った。ロングタイプの特性を最大限に活かし、強度を考慮しながらも端から端までループを極力多めに設けることにした。その間隔を決めるために、実際にいくつものバリエーションを試作し検証を行った。椅子から立ち上がりシェラカップなどの小物を引っ掛ける動作、スタンディングで調理をしながらキッチンツールの取り外しや吊るす動作、または洗濯物を干した場合など、考えうる動作を繰り返しながら徐々にベストなピッチを決定していった。また、本体のベルトをグレー、吊り下げる部分をレッドにすることで判別しやすくするなど、様々な工夫をおこなった。
メインポールの側面に取り付ける際、付属の“巻き付けベルト”を使用することで、タープ設営後の取り付けが可能。付け忘れの心配などはありません。また、取り付け位置の調整も可能です。
設営後、バックルに取り付けられたアジャスターを引っ張るだけで簡単にテンションをかけられるため、たるみを軽減することができます。
サブポール間などを繋ぐ場合など、ポールの先端を直接ロングデイジーのハトメ部に差し込み固定することができます。負荷のかかるハトメ部はテープを挟み込み囲うように何十にも縫製しているため、ダイレクトに伝わるテンションを受け止めます。ハトメ部には加水分解しづらいハイパロンという素材を採用しています。
ロングデイジー専用収納ケースは、ベルクロがついているため、ループに吊るすことができます。システムボトルや500mlのペットボトルがすっぽり収まるサイズです。
メインポール間をつなぎLEDランタンを吊り下げることでタープ下を明るく照らすことが可能です。また、サブポール間につなぐことで、キッチンツールなどを吊るし調理をサポート。タープの外にサブポールを自立させ、連泊時の洗濯物の物干として使用することも可能です。
スノーピークの幕体と相性のいいグレー×レッドのカラーリング。吊り下げる部分はレッドになっているため、判別しやすくなっています。