スノーピークのモノづくり

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モノづくりの理念

創業時から受け継がれる「仮説-検証」の開発プロセス。

故山井幸雄(1931~1992) 私たちスノーピークは、1958年に故山井幸雄(1931~1992)によって金物問屋として創業されました。幸雄はアウトドアメーカーの創業者である以前に、山を愛し登山という趣味を通じて自らの人間性を向上させようとした純粋で熱心なクライマーでした。自分が自らの手と脚で高き頂きを目指す過程で、より使い勝手が良く、より信頼性の高い道具が欲しいというごく自然な欲求が生まれ、クライミングギアの開発を始めました。
幸雄のモノづくりのポリシーは、自分自身が道具を必要とし、道具を使うユーザーとして欲しいモノを形にするという非常にシンプルでストレートなものでした。試作したプロトタイプはすぐ現場に持ち込まれフィールドでテストが繰り返され、「仮説-検証」というプロセスを徹底することにより製品の品質を高めていきました。
私たちスノーピークは、企業理念である"The Snow Peak Way"というミッションステートメントを持ち、それを経営の中核に置いています。

ロゴの変遷その中に「自らもユーザーであるという立場で考え、お互いが感動できるモノやサービスを提供します」という一文があります。

(ミッションステートメントの全文は、こちらをご参照ください)

徹底してユーザーの立場に立った製品開発を行うこと、そしてフィールドで実証することにより品質を磨くこと、幸雄によって培われたこの2つの創業の精神はスノーピークのモノづくりの根本であります。そして現在もスノーピークのプロダクトデザインは、この創業の精神をそのままに完全に受け継いでいます。
自然志向のライフスタイルを提案し実現する企業を目指し、
今日もユーザー様の笑顔のために製品開発、サービスの向上に努力し続けます。

自らもユーザーであるという信念。

"自らもユーザーであるという立場で考え、お互いが感動できるモノやサービスを提供する"

クライマー故山井幸雄によって築かれたメーカーとしての開発信念、妥協することなく検証を繰り返しユーザーサイドに立った製品開発を行いサービスを提供するという創業の精神は、今もスノーピークのモノづくりの中に脈々と流れています。

自らもユーザーであるという立場で考えるユーザーサイドに立った製品開発検証を繰り返し行う

高品質を目指すために徹底して繰り返される「仮説-検証」

アウトドアギアである限り、フィールドで充分に機能する製品でなければなりません。徹底したコンセプトワークから生まれた仮説を徹底検証し、カタチにしていきます。創業時から引き継がれた高機能・高品質を目指すためのスノーピークの開発プロセス、それが「仮説-検証」です。「仮説-検証」のプロセスは、開発だけにとどまらず素材・材質や製造方法の選定、量産製品の品質維持管理など、あらゆる現場で繰り返し実行されている重要なプロセスです。

「仮説-検証」のプロセス

1 機能設定やデザインワークでの「仮説-検証」

デザインワークでの「仮説-検証」デザインワークでの「仮説-検証」高機能・高品質な製品を作り上げる過程において、ファーストステップとしてしっかりとしたコンセプトが必要です。何のための製品なのか目的や使命が与えられます。ここでコンセプトが固まれば具体的な方向性が生まれ、次にコンセプトを実現するために、こうであろうという仮説を立てながら機能やデザインが加えられていきます。日々の情報収集やフィールド体験を重ねていなければ、レベルの高い仮説は立てられません。


2 フィールドでの「仮説-検証」

フィールドでの「仮説-検証」フィールドでの「仮説-検証」開発過程において立てられた仮説が正しいものであるのかどうか、机上での理論ではなく、製品が実際に使用される自然の中、風が吹き、太陽光が注ぎ、雨が降るフィールドにパーツやサンプルモデルを持ち込み厳しい検証を行います。机上での数値や屋内では起こりえなかった現象のチェック、あらゆるスペックの再確認を行います。その結果、満足がいかなかったレベルの箇所は再び新しい仮説やモデルが構築され、満足なデータが取れるまでは幾度もフィールド検証は妥協なく繰り返されます。厳格な検証を経て製品のスペックは決定され、アウトドアギアとして呼吸し始めます。


3 開発過程における品質管理での「仮説-検証」

開発過程における品質管理での「仮説-検証」開発過程における品質管理での「仮説-検証」コンセプトワークから始まり徐々にモノのカタチが見えてくる開発プロセスの過程において、品質管理の役割は非常に重要なものです。 製品開発スタートから徹底した品質管理によって高いプロダクトレベルの製品が生まれます。素材や材質の選定、構造や縫製方法、製造方法、自然の中での耐久性、あらゆる角度から開発担当者と品質管理担当者は開発製品の品質を高め、スペックを固めていく作業をともに進めなければなりません。そのためにステップごとに仮説を立て、それが正しいのかどうか検証を繰り返します。さらに改善のボイントが見つかれば、次の仮説を立て、再度検証が繰り返されます。ここ数年はテント、タープの海外生産も増加しています。現地工場の現場の検証も必要になってきています。妥協のない「仮説-検証」作業によりスノーピークは自信を持ってユーザー様の元に製品をお届けできるのです。


4量産品の品質維持での「仮説-検証」

量産品の品質維持での「仮説-検証」量産品の品質維持での「仮説-検証」毎日、スノーピークから様々な製品が、国内外のお客様のところに出荷されて行きます。製品ひとつひとつが品質管理部の厳しい目で検査を受け、OKが出たものだけがフィールドで活躍できるのです。
スノーピークではプロダクトの量産がスタートしても、高品質なレベルが維持されているのかどうか、日々厳重なチェック体制を敷き検査を繰り返しています。またさらなる高品質を目指し「仮説-検証」というプロセスをここでも実行しています。