世界中へ広がる技術はどのように生まれたか高機能で環境にやさしい虫よけ、インセクトシールド

スノーピークは、快適な野遊びを追求するためインセクトシールド社の生地を活用した製品開発を行っています。インセクトシールドとは、衣類に虫を寄り付きにくくする加工技術のこと。虫よけ効果の高さと安全性、環境への配慮が注目され、世界中に広がっています。今回は、インセクトシールドの虫よけ技術がいかにして生まれたかを紹介します。

はじまりは「軍服の虫よけ加工」

インセクトシールドの挑戦は、1996年にUS陸軍の要請にこたえる形で始まりました。現在のインセクトシールドUSAの現社長で繊維化学者でもあるリチャード・レインが、「ペルメトリン」という成分を軍服に長期間固着させる技術の開発を依頼されたのです。ペルメトリンは、効果が高く安全な虫よけとして知られていました。
何年もの厳しいテストの結果、リチャード・レインはペルメトリンを衣類に固着させることに成功。虫よけ効果が長時間持続する衣類を開発したのです。2001年、ヘインズ・グルフィンと共にインセクトシールド(Insect Shield LLC)を設立し、一般向け製品の販売も開始しました。

軍服からオリジナルウェアまで幅広く

2003年には、一般に販売する虫よけ衣類・加工技術として初めて、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)に登録されました。現在は、ノースカロライナ州・グリーンズボロを拠点に、軍服からオリジナルウェアまで幅広い製品の虫よけ加工を行っています。年間数百万枚以上の製品加工に対応するため、3000平方メートルの倉庫がグリーンズボロに設立されています。

そして世界48カ国に広がる

2007年頃にはアメリカ・シアトルに事務所が立てられ、インセクトシールドを世界に広める動きが始まりました。2020年現在では、ベトナム・中国・タイ・デンマーク・オーストラリア・韓国・ミャンマー・シンガポール・日本に事務所を構え、各拠点から世界48カ国に販売を行っています。
虫が媒介する病によって深刻な影響を受けている地域の方々へは、世界的な保健機関と密接に関わりながら、多くの非営利団体を通じて製品を提供しています。

インセクトシールドで野遊びをもっと楽しむ

インセクトシールドはスノーピークと共に取り組みができることにわくわくしています。みなさんもインセクトシールドとスノーピークの情熱から生まれた製品を使って、生活を脅かす恐れのある虫から身を守ると同時に、素晴らしい野遊びの世界を満喫してください。