noasobi essey scene01「キャンプ生活。」

木の芽が開き始めると、僕のキャンプシーズンも幕を開ける。

ベランダでシュラフを干し、インナーテントに風を通す。
しみ込んだ匂いが引き金になって、様々な思いが交錯する。

最近は、近くに里山にあるキャンプ場で、最初の夜を迎えることが多い。
カラ松の落ち葉が厚く積もり、陽が射すと黄金色に光る。
その色合いが美しい。テントを広げ、フレームを通し、ペグを打つ。
落ち葉の感触が、何とも優しいのでマットは敷かず、
シュラフだけで眠るのも、この時だけのこと。

夜になり、木々に覆われた空の、わずかな隙間に星が出た。
ランタンを灯し、ビールのプルトップを開ける。

僕の1年が始まった。


2008年「Snow Peak Outdoor Lifestyle Catalog」掲載。
この連載では、2004年から「Snow Peak Outdoor Lifestyle Catalog」で掲載していた記事を再掲しています。